無計画な借り入れとギャンブルで借金400万円。借金すら出来なくなった私の債務整理体験談
なーしさん(43歳 会社員 女性 埼玉県)からいただいた債務整理体験談です。
病気で会社を休職することになってしまったなーしさん。
会社の制度を利用していたため、暫くのあいだは100%の給料が支給されていましたが、ある日ポストに税金支払の督促状が届きます。
お金の無かったなーしさんは、その場を凌ぐために銀行からお金を借りましたが、ギャンブルに使ってしまいあっという間に借りたお金を溶かしてしまいました。
返済のために借金をするようになった結果、借金の総額は400万円もの額に膨れ上がってしまいます。
みんなの債務整理体験談メモ
お名前:なーしさん(仮名)
性別:女性(43歳)
職業:会社員
地域:埼玉県
債務整理方法:自己破産
借金の原因:無計画な借り入れとギャンブル
債務整理時の借金総額:400万円
転落のストーリーと自己破産の選択
糖尿病と精神的な疾病で体調を崩して会社を半年ほど休職していました。
休職期間の初めの2ヵ月ぐらいは、リフレッシュ休暇や有給休暇、目的別特別休暇など溜まった休暇を使って通常時の100%の会社からの給料が出ていましたので生活にも困らなかったのですが、3ヵ月目ぐらいから、有給だった収入が傷病手当金に切り替わった時の事です。
ふと気づくと、ポストに会社から一通の手紙が来ていました。
文面は”貴方が支払うべき税金を会社が立て替えているから、至急会社の口座に振り込んで下さい。”とのこと。
よく考えて傷病手当金の明細を確認しておけば良かったのでしょうけど、いかんせん、それまで税金関係は会社に任せっきりのOLでしたから、傷病手当金からは税金が差し引かれない事を知らず、会社に対して税金を支払わなければならない事に気づいていませんでした。
予想外の出費のために消費者金融から借金
その結果、突然6万円近い支出が来た時は、「聞いてないよ~!」「何かの間違いやろ?!」という思いしかありませんでした。
休職期間前から貯蓄もほとんど無く、毎月ギリギリの生活をしていた事もあり、この支払いのためにどうしてもお金を作る必要がありました。
今思えば、この時点でかなり見栄と恥ずかしい気持ちがあったため、家族、兄弟にすぐ相談しなかったのが、破産の道の最初の一歩だったように思います。
また、休職中に他で仕事をする事は会社のルールでも決められていますし、そもそも体調が悪いから休職している訳で、必然的に仕事をして稼ぐ事ができず、安易に借金を始める事になりました。
最初の借金はみずほ銀行の銀行カードローン50万円の枠だったと記憶しています。
借金をギャンブルで返済しようとして失敗
そして、上乗せして次なる失敗をやらかします。
その失敗とは、ギャンブルです。
借りたお金をギャンブルで増やす。増やしてみせる!
人生を踏み外す人間が考える短絡的な夢物語。
結果は目に見えてます。
あっという間に50万の枠を使い切ってしまいました。
更に増えていくカードローンの借金
借金を返済するために次なる借金に手を染めます。
三菱UFJニコスのカードローン。30万円枠。
みずほの返済のために借金をするいわゆる「自転車操業」が始まります。
3ヵ月ぐらいでこちらも枠を使い切り、第3の借金に、、、
埼玉りそな銀行のカードローン。100万の枠です。
この頃には、「このままではいかん!」「何とかせねば!」という思いもあり体調の回復を待たずに、会社に復帰することになります。
年収程の額にまで膨れ上がった借金
ただ、一度壊れた人間の思考は元に戻る事なく、思いとは裏腹に100万の枠も使い切りました。
この時点で月の返済が5万ぐらいだったと思います。
こうなるともう、とめどなく転がり続ける借金地獄から抜け出せなくなっていました。
第4の借金、モビット30万枠
第5の借金、オリックスカードローン20万枠
あっという間に使い切り、気がつけば月の返済は9万円。
以前から使っていた三井住友ビザカードの30万+10万のカードローン。
更に、家賃の滞納50万と会社税金の立て替えへの返済30万。
年収に迫る額の借金に膨れ上がりました。
ついに借金すら出来ない状況に
まだまだ止まりません。
第6の借金に手を出します。
しかし、、、賢い人は言わなくても分かると思いますが、新しい借金のための審査に通らないという事態に直面します。
なぜ?今まで大丈夫だったのに、、
ここで初めて気付きます。
「無限に借金は出来ないのだ、、」と。
どっぷり両肩まで借金の汚泥の中に浸かっている自分がそこにいます。。
身動きもできず、もがき、息をする事もままならない瀕死の自分を意識します。
ここまでが破産に至るまでの転落のストーリーです。
会社の労働組合に新たな借金のあてを相談
借金の返済を借金に頼って来た人間にとって、借金が出来なくなる事は死を意味します。
相談をする宛も無く、ただシカバネの用に生気を失い、会社には行くものの、仕事にもならず、遅刻、欠勤が増えて行きます。
もうダメだ、、と思って飛び込んだのは会社の労働組合。
ここで初めて他人に相談をしました。
後から思うとここがターニングポイントだったと思います。
私自身はこの時もまだ借金の宛を探していましたが。。
与信審査が通らず借金が出来ないことが判明
まず、労働組合金庫を紹介してもらい、状況説明。
ダメ元で、借金をまとめて、再起できないか相談を開始しました。
先にも書きましたが、借金できるかも、、という目先の相手に一縷の希望を持っていたので、飛びつくように、労金に270万の借入を申請しました。
(本当は400万近い借金がありましたが、もうこの時は金額すら把握出来ていませんでした。)
1週間神にすがる思いで、借金できる事を祈りました。
自分で言うのも何ですが、ただのバカですね。
労金からの回答は「ご融資は難しいです。」「審査機関からNGが出ました。」というごくごく当たり前の回答。
自分勝手に「世の中血も涙もない!」そんな風に思った事を良く覚えています。
アドバイスに従い法律事務所に借金の相談
その後、2週間ほどして労金からアドバイスがありました。
「この金額ですと、一度自己破産して再起する事も選択肢に入れてみたらどうでしょう?」
受け入れるしかありませんでした。
情けなく、泣きたくなる気持ち。と言うか実際泣きました。。
会社から埼玉大宮法律事務所を紹介頂くと共に恥を忍んで弟のところに相談する事にしました。
自己破産での債務整理を選択
法律事務所にて弟も交えて初めての打ち合わせ。
債務を整理する際には一般的に2種類あるようで、
1.自己破産(借金棒引き、その代わり一定期間ブラックリスト入)
2.債務整理(借金の額を減らし、返済を続ける。ブラックリストには入らない)
という選択肢から二択となります。
私は借金を残さず出来るだけ早くプラスの生活を取り戻したかったので、自己破産を選びました。
事務手数料と着手金、家賃滞納分を弟に肩代わりしてもらい、破産の申請手続きに入ります。
破産管財人との連絡。
破産申立のための書類作成。
破産までの期間の生活ぶりの報告としての家計簿の提出。
3、4ヵ月ぐらいかけて諸々手続きを経て、裁判所に弁護士と一緒に出向きます。
自己破産をするまでに手続きの内容
裁判所。
生まれて初めて入ります。
木槌を叩くカツラの人は出てきません。
いかにも真面目な顔の白髪のおじさんがその時の裁判官でした。
破産管財人が対面に座り、間に裁判官、自分と弁護士が着席し、身分の確認のあと破産に至る経緯の説明や、破産させても良いかどうかの判断が管財人からいくつかあり、10分程度で閉廷。
債権者は1人も来ておらず、手続きだけが淡々と進みます。
その後は、破産が成立した旨の通知が郵送されて来るだけで、弁護士とも会うことも無かったです。
自分の転落人生を振り返って
あれからまる4年が過ぎました。
その間に結婚して、なんとか幸せにやっています。
ギャンブルにも手を出さず、毎月の定期貯金が趣味のようなものです。
地獄だった日々を振り返りながら書いた文章ですが、やはり今でもいい気持ちはしません。
バカだった自分を責めるばかりです。
特に借金返済のための借金とギャンブルに走った事が転落人生の一番の原因と分析しています。
皆様も悪い道に進まぬようお気を付けください。
なーしさん(43歳 会社員 女性 埼玉県)
なーしさんの借金内訳と債務整理後の状況
なーしさんの借金の内訳と債務整理を行ったことでどのように状況が好転したかを見てみましょう。
借金内訳
借金総額:400万円
クレジットカード:
三井住友VISAカード30万+10万現金貸付
カードローン:
みずほカードローン:50万
MUFJニコスカードローン:30万
埼玉りそなカードローン:100万
オリックスカードローン:20万
消費者金融:
モビット:30万
その他:
家賃滞納50万
会社への借金30万
借金開始から債務整理着手までの期間:約2年
債務整理後の状況
残債務:0万円
返済計画:無し
債務整理に踏み切った理由:
次の借り入れの審査に落ちて自転車操業が破たんしたため
債務整理をした時期:2013年
多重債務者となった転落人生を救ってくれた自己破産
病気が原因で会社を休職するすることになってしまったなーしさん。
ある日税金の支払いを会社が肩代わりしているので、税金の支払いをして欲しいという郵便が届きます。
貯蓄が殆ど無い状態だったため、その場を凌ぐために銀行からお金を借りたなーしさん。
借りたお金を大切に使わず、ギャンブルで返済をしようと甘い考えをしてしまい、あっという間にお金を失ってしまいます。
借金の返済を止めるわけにはいかないため、更に他の銀行から借金を重ね、あっという間に多重債務者に。
正常な思考判断を失ってしまったなーしさんは、その後も借金を繰り返し自転車操業を繰り返します。
最終的にどこからも借金をすることが出来なくなってしまったなーしさんは、会社から紹介された法律事務所で自己破産をしました。
無事に自己破産の許可が降りてよかったと思います。
病気というのは突然降り掛かってくるものなので、誰にも予想することは出来ません。
働くことが出来なくることを想定し、ギリギリの生活を続けるようなことは出来るだけ避けたいですね。
また、借りたお金をギャンブルで返済しようとするという行為も破滅の原因です。
今後は同じようなミスは犯さず、地に足をつけて着実にお金を増やすための努力をして欲しいと思います。
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