高校と大学の学費のために奨学金で800万円の借金。返済が困難な状況になってしまった私の自己破産体験談
しんちゃんさん(30代後半 ライター 男性 兵庫県)からいただいた債務整理体験談です。
高校、大学の学費として800万円の奨学金を借りていたしんちゃんさん。
しかし、精神的な病気にかかってしまい、まともな就職先に恵まれずに返済が困難状況になってしまい、日本育英会から返済が出来ないなら訴訟も辞さないという勧告が届いてしまいます。
みんなの債務整理体験談メモ
お名前:しんちゃんさん(仮名)
性別:男性(30代後半)
職業:ライター
地域:兵庫県
債務整理方法:自己破産
借金の原因:奨学金、母親の借金
債務整理時の借金総額:800万円
奨学金の返済ができなかった私が経験した自己破産
20代半ばの頃「自己破産」しました。
原因は「母子家庭で母親が大学時代の奨学金を私生活につぎこんだことや病気がちで収入が不安定だったこと」。
そして、私自身が躁鬱病等精神疾患で、アルバイトや契約社員で年収が200万前後で返済の見通しがつかないことや、日本育英会から訴訟になると勧告された事です。
日本育英会からは毎月のように返済の手紙がきて、自己破産する2年位前から訴訟もじさないという旨の案内が毎月のようにきました。
その額は高校・大学あわせて800万弱に及び、私や母親の月収が月15万程度で生活費や光熱費や通信費や雑費等引くと完全返済するまで25年程度かかるというものでした。
借金返済の目処がたたず弁護士に相談に
私は母子家庭で弟や妹家族に相談しましたが協力はしてもらえず、路頭に迷い市役所に相談に行きました。
そうすると「自己破産」という手続きがあると案内を受け、大阪の弁護士事務所に相談しました。
弁護士の先生は30代前半でとても気さくで丁寧に対応して頂いたことや現状だと完済までに25年程度かかることを告げられ、次の諸注意をきかされました。
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1、官報にのること
2、5~10年はクレジットカードや消費者金融から借りるのは収入があっても極めて困難なこと
3、住宅や車等ローンが5年から10年は受けるのが収入があっても極めて困難なこと
特に2と3は迷いました。20代後半結婚や子育てや住宅を分譲で買う目標を持っていましたが、全て不可能になることや友人や知人らとの交際にカードを使えないということが社会的に恥ずかしいという思い、そして母親への苛立ち。
しかし、状況が好転する可能性もないので弁護士の先生に「自己破産」を依頼しました。
そして弁護士から必要な書類の指示を受け随時コピーし提出しました。
弁護士事務所への来訪は不要で便利でした。
私が体験した自己破産までの流れ
そして1ヶ月程したある日、弁護士から事務所へ来てほしいと連絡を受け向かいました。
すると弁護士から「私の母親の知人が自己破産に納得せず事務所に何度も連絡かけて本人にあわせろと激怒しています」と連絡がありました。
私の奨学金を母親の知人に連帯保証人を頼んでいたようで、知人の奥様から連絡があって私は恐怖心に陥りました。
しかし、弁護士の先生が「私が交渉しておきますので安心してくださいね、来ても弁護士事務所にしか来ないと思いますよ」という言葉にどれだけ救われたか。
結局弁護士の先生の勘通り、自宅に乗り込んでくることはありませんでした。
こういうトラブルは日常茶飯事だそうですが、債務者の立場に立てる弁護士を選んで下さい。
そして、今回は初めての自己破産の為、裁判所に出頭する必要はありませんでした。
しかし、これは各裁判所によって判断が異なるのと弁護士の腕次第の部分があるので注意が必要です。
そして2、3回弁護士事務所を訪問した程度で特に大きな混乱もなく手続きは終了し、私は本当に弁護士の先生に恵まれたと思います。
自己破産を経験した私が感じた弁護士の選び方
弁護士の先生から送られた言葉は「たぶん人より大変な人生になるかもしれないけど、いつでも相談にきてください。一人で悩まずに」と笑いながらお言葉を頂きました。
最後に私から皆様に言える事をあるとすれば「弁護士選びが自己破産等債務整理には大きく左右する」、「債務整理以外でも相談にのってくれる弁護士の先生を探す」、「迅速かつスムーズな手続きが可能な弁護士選び、極力30~40代の脂がのった弁護士」が私はお勧めです。
そして今は法テラスという弁護士費用を分割もしくは免除したり、弁護士を紹介してくれる公的機関も存在していますので、一人で悩まずにまずは弁護士に相談する事を強くお勧めします。
しんちゃんさん(30代後半 ライター 男性 兵庫県)
しんちゃんさんの借金内訳と債務整理後の状況
しんちゃんさんの借金の内訳と債務整理を行ったことでどのように状況が好転したかを見てみましょう。
借金内訳
借金総額:800万円
消費者金融:
日本育英会:800万円
借金開始から債務整理着手までの期間:約5年
債務整理後の状況
残債務:0円
返済計画:自己破産による免責のため返済無し
債務整理に踏み切った理由:
母親の借金と私の病により返済が困難になってしまったため
債務整理をした時期:2010年5月頃
奨学金の返済が出来ず訴訟寸前だった私を救ってくれた自己破産
高校・大学の奨学金として日本育英会から800万円を借りていたしんちゃんさん。
真面目に返済は考えていたようですが、躁鬱病を患ってしまい収入のいい職業につくことが出来ませんでした。
収入が少ないため、中々奨学金の返済が出来ない状態が続いていましたが、日本育英会から返済をしなければ裁判をするという勧告が届いてしまいます。
自分一人の力ではどうすることも出来ないと考えたしんちゃんさんは市役所に相談に行き、自己破産をするために弁護士事務所を紹介してもらうことが出来ました。
奨学金を借りる際に連帯保証人となっていた方から連絡があるなど、一悶着がありましたが無事に自己破産の申請が通り、借金の不安から解放されることとなります。
返済に25年かかると言われていた800万円の借金から解放された瞬間はとても嬉しかったと思います。
無事に自己破産の申請が通り、本当によかったですね。
しかし、連帯保証人の方には多大な迷惑がかかってしまっているということは決して忘れてはいけません。
近年では奨学金の返済が出来なくなり、自己破産をされる方が多いようですが、やむを得ない場合のみ、少額を借り入れるようにして欲しいと思います。
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