倒産した父の町工場の連帯保証人になり借金400万円。返済ができなくなった私が選択した自己破産

2020年7月7日

コミさん(32歳 女性 主婦 東京都)からいただいた債務整理体験談です。

父親が経営していた町工場が傾きかけていた時に、コミさんはその借金の連帯保証人となりました。

コミさんは借金の保証人になると言う意味がよく分かっていないまま、引き受けてしまったのです。

大手のキャッシング会社から個人でも父のための借り入れをし、総額は400万円ほどになってしまいました。

毎月の返済でコミさんの収入はほとんど無くなってしまい、自分で使えるお金は無いに等しい生活が続きます。

両親のためにした借金とは言え、虚しい気持ちを誰にも言えず一人で泣く日々が続いていました。

みんなの債務整理体験談メモ

お名前:コミさん(仮名)
性別:女性(32歳)
職業:主婦
地域:東京都
債務整理方法:自己破産
借金の原因:連帯保証人
債務整理時の借金総額:400万円ほど

債務整理体験談
父親の経営していた町工場が倒産。育ててくれた恩を返すために連帯保証人に

連帯保証人になると言う意味をよく知らないまま多額の借金を引き受けてしまいました

父の借金の連帯保証人になった経緯

私は新卒でメーカー会社に就職し、普通のサラリーマンをしていました。

収入は満足いくレベルで得ていたので、キャッシング関係とは縁がなかった生活を送っていたんです。

ですが私が就職をした年に、父が経営していた町工場の取引先が倒産しました。

その影響で父の町工場は銀行に対する債務の返済が苦しくなり、経営も傾きかけていたところでした。

債務の返済の為に父は銀行に融資を依頼し、私はその連帯保証人になるように頼まれました。

当時の私は借金の保証人になるという意味がよく分からずに、簡単に引き受けてしまったんです。

借金の返済の為に複数の消費者金融からもお金を借りました

銀行の融資の連帯保証人の他に、大手のキャッシング会社であるアコム、レイク、アイフル、プロミスなどに私個人として借り入れをし、その借り入れをしたお金を父の町工場が返済する債務に回しました。

合計4社からの借り入れで毎月の返済額が軽く10万を超えてしまい、その返済額は私が得ている収入がほとんど無くなるくらいのものになっていました。

働いていた給料は殆ど返済に回すことになり、友人との飲み会などにも行くことができず、昼食は自宅で作った弁当で済ませて、極力お金を使わない生活を半年間くらい続けることになりました。

まだ20代なのに自分の責任ではない借金の返済により、自分で使えるお金が無いに等しい生活はとても虚しかったです。

育ててくれた両親の為にした借金ですので、その虚しさなどの気持ちを誰にもぶつけることができずに一人で泣く日々が続きました。

弁護士と相談の上、自己破産を選択しました

そんなとき、借金などの無料相談という張り紙を役所で見つけました。

友人、親戚などにも借金の相談が出来ないので、思い切って相談してみることにしました。

無料相談で債務の状況を説明したところ、収入に対する返済が多すぎるということで自己破産を弁護士に進められました。

理不尽な返済に苦しむことはないと諭され、ここで自己破産をすることで債務を無くしてやり直すことを決意しました。

自己破産の手続きはスムーズで安心しました

自己破産をするために、弁護士に正式に依頼することにしました。

無料相談で事前の内容は説明していたので、あっさりと手続きは終わりました。

そして、依頼したときから消費者金融から返済に関する問い合わせなどが来た場合、やり取りは全て弁護士に一任していると告げるように説明されたのは心強かったです。

その後、自己破産の申請を弁護士に依頼し、免責審尋の期日を迎えました。

裁判ということで凄く緊張したのですが、同行した弁護士から「裁判官から名前を呼ばれたら返事だけするように」と言われていて、実際に、裁判中名前を呼ばれて返事をしただけで終了となりました。

退廷したあと弁護士からこれで大丈夫と言われ、その後、無事に免責となりました。

自己破産の裁判ということで心配をしていたのですが、拍子抜けをするほどあっさりと終了しました。

裁判は私一人だけが面談対象ではなく、数十人の自己破産申請者と同時に行っていたので、個別に質問などをされることはなかったです。

親類でも絶対に連帯保証人にはなってはいけない

無事に自己破産をすることができましたが、二度と借金などの連帯保証人にはなってはいけないと強く思いました。

今後、仮に親類に連帯保証人になるように依頼されても、違う解決策を探るように強く説得をするつもりです。

また、現在連帯保証人になり借金などの返済に苦しんでいる方は、迷わず弁護士に相談することをおすすめします。

借金の返済などに苦しんでしまうと、冷静な判断が出来なくなる恐れがあります。

コミさん(32歳 女性 主婦 東京都)


コミさんの借金内訳と債務整理後の状況

コミさんの借金の内訳と債務整理を行ったことでどのように状況が好転したかを見てみましょう。

借金内訳

借金総額:400万円ほど
消費者金融:
アコム:50万円
レイク:50万円
アイフル:50万円
プロミス:50万円
その他:
連帯保証:200万
借金開始から債務整理着手までの期間:半年間

債務整理後の状況

残債務:自己破産 免責により0円
債務整理に踏み切った理由:
月々の返済が収入とほぼ同額になってきて、返済が苦しかったため。
債務整理をした時期:2015/6/1

人生をやり直すための自己破産という選択

借金とは無縁な生活を送っていたコミさん。

しかし、コミさんが社会人になって少し経ったある日、父親が経営していた町工場が倒産してしまいます。

父の頼みで連帯保証人となってしまったコミさん。

連帯保証人になるということの重大さにはその時にはまだ気がついていませんでした。

家族の借金の返済を助けるために銀行や消費者金融からも借り入れを行ったコミさん。

しかし、収入のほとんどが返済に消えてしまうほどの借り入れを行っていたため、心身ともに限界を迎えてしまいます。

今の状況を改善するために借金の無料相談へいったコミさんは、そこで出会った弁護士の助言により自己破産を選択することを決意します。

無事に申請は認められ、晴れて借金から開放されたコミさんでした。

いくら家族のためとはいえ、そのような大きな金額を支払わせるというのはどうなのだろうか…と考えさせられました。

恩がある両親のためとはいえ、お金が絡めば所詮は他人なのかもしれません。

連帯保証という制度は非常に恐ろしいものです。

家の賃貸など少額の場合はいいですが、それ以外の借金の場合は絶対に保証人にならないように気をつけて欲しいと思います。