リーマンショックでFXや先物取引に失敗し借金1,000万円。投資が原因でも認められた自己破産

2018年11月7日

ヨッシーさん(46歳 会社員 男性 東京都)からいただいた自己破産体験談です。

会社からのストックオプションがきっかけで、投資を始めたヨッシーさん。

始めてからの数年間は、順調に資産を増やしていき、もっと大きく儲けたいと思うようになります。

自分の投資力を過信し、カードローン限度額まで投資しますが、リーマンショックの波にのまれ大きな損失を出してしまいます。

さらには損失を取り戻すべく、繰り上げ返済に予定していたボーナスの一部まで投資に使いこみ、最終的な借金は1,000万円という大きな金額にまで膨れ上がってしまいます。

みんなの債務整理体験談メモ

お名前:ヨッシーさん(仮名)
性別:男性(46歳)
職業:会社員
地域:東京都
債務整理方法:自己破産
借金の原因:日経225、FX
債務整理時の借金総額:1,000万円ほど


株式・日経225・FXが原因で自己破産

株式投資を始めたことがきっかけとなり、日経225やFXにまで手を広げそれなりに収益を上げて少しずつですが資産も増やしていました。

少額から始めたことが良かったのか、数年間は順調に資産が増えていましたので、徐々にもっと大きく儲けたいと思うようになった頃に起こったのが2008年のリーマンショックです。

まさか、投資で大きな借金を抱えることになるなど夢にも思っていませんでしたが、リーマンショックで受けた大きな損失を取り戻そうとして大きな借金を背負うことになってしまったのです。

リーマンショックによって狂った投資力

実は、投資を始めるきっかけともなったのが会社からのストックオプションで、株式売却のために一時的に利用したカードローンの枠が300万円あり、リーマンショックによる損金にこの300万円を充てたことから、借金生活が始まることになりました。

当時、そこそこの年収があり、簡単にカードローンの審査に通りましたので、めいっぱい借りてしまいました。

リーマンショックまでは非常に順調な投資状況でしたので、自分の投資力を過信しており、必ず取り戻せると微塵も疑っていなかったのです。

ところが、リーマンショックによって狂ってしまった私の投資力は、大きな値動きについていくことはできず損失を繰り返すことになります。

投資技術が未熟だったこともありますが、会社員との2足の草鞋では10年に1度の大きな相場の動きについていくことはできなかったのかもしれません。

気が付けば完全な多重債務者状態

こうして、気が付いた時には完全な多重債務者状態で、収入があったので何とか毎月の返済はできましたが、よせばいいのに繰り上げ返済に予定していたボーナスの一部のお金まで投資に使いこんでしまい、当初簡単に考えていた借金返済計画は完全に崩壊することとなり、待っていたのは自転車操業状態という借金生活でした。

こんな生活が数年続くことになり、毎月給料日が来るとカードローン各社への返済に走ることになり、空いた枠ですぐに借入してそのお金で返済するという状況まで追い込まれることになります。

それでも支払いに苦慮するときには、クレジットカードのショッピング枠を利用して、新幹線の回数券まで購入し現金化することでしのぐようなありさまでした。

こんな状態で心の支えだったのは、支出が多い分稼ぎを増やせばよいという考え方で、借金も増えましたが、収入も増えていましたのでこのままがんばればなんとかなるという希望がありました。

ところが、好事魔多しで、こんな生活が長続きするはずもなく、勤務先が経営不振状態に陥るような状況となったことから、収入が激減することとなりもはや返済できなくなるのは明らかという事態になります。

FXや先物取引に失敗し借金1,000万円

初めて債務整理という言葉を意識するように

この状態で初めて債務整理という言葉を意識するようになりました。

実は以前にも少しだけ調べてみたことはあったのですが、その際に先物やFX投資失敗による借金は債務整理できないと思い込んでしまい、それ以来、債務整理を意識することはほとんどなかったのです。

しかし、真剣にいろいろ調べてみると投資による借金でも、債務整理の対象となるケースがあるということを知り、思い切って弁護士さんに相談してみることにしました。

自分の人生でこんなに恥ずかしい思いをしたということもないくらいの気持ちでしたが、弁護士さんと話をしているうちに、自分がいかに無知であったかということを思い知らされることになります。

当初、自己破産に対して少し抵抗のあった私に、弁護士さんは「自己破産とは法律で認められた制度で何ら恥ずかしいことではなく、人生をやり直して、またどんどん稼いで税金を払ってもらうほうが国としては、良しとしているのですよ」とアドバイスしていただきました。

それまで自己破産という言葉は知っていたものの、その内容については全く無知でしたが、弁護士さんから自己破産の意味や内容についてわかりやすく説明してもらったことで自己破産に踏み切ることができました

自己破産の免責が決定

結論から言うと、私の場合には初めての自己破産ということ、また完全に返済不能な状況であることなどから自分でも驚くほど簡単に自己破産の免責が決定しました。

また、これも全く知らなかったのですが、弁護士さんに自己破産の依頼をした月から返済はすべて猶予されることになり、その時点で借金地獄から解放されることになり、審判していた弁護士費用についてもそこから簡単に捻出することが可能でした。

私の場合、車は数年前に手放しており、自宅も賃貸であったことから資産らしい資産がなかったことも幸いし、売却すべき物は何もなく借金のみが全額免責させることとなりました。

また、家族には心配をかけたくなかったため、家族に内緒でしたが、こちらも何の心配もなく免責決定までたどり着くことが可能でした。

裁判所には初めて行きましたが、カードローン会社などの債権者は債務整理の場合には、ほとんど出席しないということで非常に事務的な流れで簡単に終了しました。

今回、私が最も強く感じたことは、官報をみて毎日こんなにも多くの方が自己破産しているのだということと、何故もっと早く弁護士さんに相談しなかったのかということでした。

ヨッシーさん(46歳 会社員 男性 東京都)


ヨッシーさんの借金内訳と債務整理後の状況

ヨッシーさんの借金の内訳と債務整理を行ったことでどのように状況が好転したかを見てみましょう。

借金内訳

借金総額:1,000万円ほど
消費者金融:
バンクイック:300万円
楽天銀行:200万円
住信SBIネット銀行:200万円
レイク:200万円
三井住友銀行カードローン:50万円
アコム:50万
借金開始から債務整理着手までの期間:約6年

債務整理後の状況

残債務:0円
債務整理に踏み切った理由:
会社の経営不振による大幅な収入減
債務整理をした時期:2014年7月ごろ

投資やギャンブルという理由では認められにくい自己破産

サラリーマンとしての生活を送りながら、投資でも成功していたヨッシーさん。

しかし、リーマンショックの相場暴落の影響により大きな損失を被ってしまいます。

損失を取り戻そうと、借金をしてまで資金を投入していきますが、サラリーマンと投資家の二足の草鞋の状態では損失を取り戻すことが出来ませんでした。

借金を借金で返す自転車操業状態に陥ってしまったヨッシーさん。

クレジットカードの現金化など、違法スレスレの行為も行いながら借金の返済を続けていましたが、会社の経営難も重なってしまい、返済が不可能な状態になってしまいます。

投資での自己破産は出来ないと考えていたヨッシーさんでしたが、専門家に相談すると自己破産が認められることがわかります。

家族に知られることなく自己破産をすることができたヨッシーさんは、第二の人生を歩みだすことが出来ました。

2008年に起きたリーマンショック。

投資をされていない方でも一度は耳にしたことがあると思います。

10年に一度と言われるほどの大暴落を記録したリーマンショックですが、これで大きな損失を負った投資家の方は多く、自殺の数も増えたといいます。

投資は決して悪いことではありません。

ただ貯金をし続けるよりも、投資を行う方がいいと思います。

ですが、投資は余剰金でという言葉があるように、生活費や借金をしてまで投資を行うことは非常に危険です。

投資を行うのであれば、失っても生きていけるお金をかけるようにしましょう。